ニコチンで気持ち悪い状態にする禁煙治療薬ザイバン

タバコに含まれているニコチンという物質は、アセチルコリンという神経伝達物質と分子構造が類似しています。このために、タバコを吸ってニコチンを摂取するとアセチルコリン受容体と結合することになり、快楽物質のドーパミンを分泌します。これにより、快い状態になるのですが、時間が経過して体内からニコチンがなくなると不快物質のノルアドレナリンを放出します。このために、再びニコチンを要求することになり、タバコを吸わずにはいられなくなります。この様な状態を依存症と呼びます。

しかし、タバコは発がん物質として知られるタールや中毒になると死亡する危険すらある一酸化炭素などの様々な有害物質を発生させるので、欲しくなったからといっていつまでも吸っているわけにはいきません。厚生労働省の調査によると、喫煙者の男性は非喫煙者との比較で肺がんでの死亡率4.5倍にも高くなっています。さらに、脳卒中や心筋梗塞による死亡率も1.7倍高くなるという報告もあるので、身体に対して非常に悪い影響を及ぼすということが判明しています。

ただし、タバコが体に悪いということは喫煙者の多くは認識しています。それにもかかわらず止められないのは、ニコチンの中毒性によるものです。禁煙治療薬のザイバンは、ニコチンを摂取した時に放出されるドーパミンと不足した時に放出されるノルアドレナリンの吸収を阻害します。

これにより、ザイバンを使用するとタバコを吸った時に快感がなくなり、気持ち悪いという状態になります。また、ニコチンが足りなくなってもノルアドレナリンの吸収は阻害されているので、禁断症状が緩和されます。つまり、ザイバンはタバコを吸うと気持ち悪いというだけではなく、止めた時に生じる気持ち悪い状態も軽減させるという内容です。